平成19年9月に大雪山の旭岳に登りました。この時は朝から
ずっと雨でした。姿見駅から山頂までカッパ着て往復しましたが、
あまりおもしろい山登りとは言えませんでした。姿見の池と噴気
は覚えています。写真もそのくらいしか良いのがなかったのです。
北海道最高峰の旭岳。きれいな山行にして紹介したいものです。
黒岳みたいに、花がたくさん咲いているのを、紹介できたらいい
ですね。今回、晴れるのを祈って、旭岳に登る計画を立てました。
暑寒別岳が残雪多くて登山禁止だったため、翌日に計画してい
た旭岳を前倒しにしました。ロープウェーのある旭岳温泉へと移
動します。まだ早朝なので道はすいていました。途中キタキツネ
に出会ったのがうれしかったです。
駐車場で荷物を準備して、7時40分には姿見駅に到着しまし
た。登山情報を確認すると、中岳温泉のあるコースは雪が多くて、
道が不明瞭と書いてありました。
旭岳山頂まで、またはその先の間宮岳の往復を考えました。
そして外にでて、登山口を見ます。うわぁ、、、いきなり白い残
雪ですね。とりあえずアイゼンつけて様子みて歩きます。
姿見の池まで楽しい雪上歩き。滑ることもなく、濡れることも
ありませんでした。雪解けしたところには、大好きなキバナシャ
クナゲやエゾノツガザクラが咲いています。期待できますよ。
姿見の池には、まだ雪が積もっていました。端っこに少し水面
が見えます。そばでは、噴気口から蒸気が音を立てて吹きあげて
います。雰囲気がいいですね。
でも旭岳には雲があるので、山が見えません。雨ではありませ
んが、また写真撮れないのかと、がっかりしながらも登っていき
ました。硫黄の匂いが漂っています。
高い木がない見晴らしのよい山道です。石がごろごろ転がって
います。6合目、7合目と上がっていきました。体が熱くなった
ら少し休んでいます。山頂までもう雪道はありませんでした。
雲が流れてほしいです。そう願っていたら、少しずつ雲が取れ
てきました。というよりも雲の上にでた、と言った方が正解かも
しれません。
9合目を過ぎたら、青空と山頂が見えてきました。この景色を
見たかったのです。最後の急坂も頑張って登ります。山頂には
10人くらいいました。
旭岳山頂に立ちました。
なんと青空が見えて、日が当たっていたのです。うれしいですね。
絵になります。姿見の池を見たいけど、下には雲がありました。
やはり雲の上なんですね。
大雪の山々の頭が少しずつ見えています。近くの斜面では、た
くさんのキバナシャクナゲが咲いていました。息が整ったので、
間宮岳へと向かいます。
この時はまた戻るつもりでした。片道約3km。いったん下り
ます。すぐに急な雪渓になります。白い雪です。足跡をたどって
下りました。まぶしいですね。
左に熊ヶ岳、右に後旭岳が見えています。滑ることなく無事下
に着きました。ここはテント場になっているところです。振り返
ると旭岳が美しいです。ただこの雪渓を登るのはめんどうだなと
思いました。
雪のない道を歩きます。花が多いですね。メアカンキンバイの
黄色が目立ちます。コザクラやイワウメも咲いています。そして
チングルマの群生もありました。きれいなお花畑ですね。
上り坂も楽しく歩いています。日が当たった山道です。砂の色
が、茶色、肌色、白色といろいろあって、きれいな模様です。
山道がゆるやかに続いています。ほんとは黒岳へと縦走してみ
たいです。今回は駐車場に戻ります。やがて人が休憩している分
岐点になります。ガイドではここが間宮岳になっているものもあ
ります。でも山頂は少し先です。ピークが目立ちませんね。
標識のある間宮岳山頂で、お昼を食べます。時間的にかなり余
裕です。雲のせいか旭岳は見えていません。反対から歩いてきた
人に雪の状況を聞きます。
足跡があるようなので、周遊することにしました。同じ道を戻
るよりも楽しみですね。ただ雪道と距離があるので、体力は消耗
することになります。
間宮岳から下山して分岐から中岳温泉へと下ります。こちらも
花が多いです。ナナカマドも咲いていました。どんどん下ると、
広い雪原が見えます。あとであそこを歩くのかと身震いします。
その前に中岳温泉です。誰もいませんでした。建物はありませ
ん。せっかくなので、足をいれてみました。下はぬるくて水面が
熱いです。
お湯が穴から流れでてきています。混ぜると灰色の泥で濁りま
す。硫黄の匂いが立ち込めています。眺めのよいところでした。
さて、少し下ると雪原の入口になりました。最初は右下が崖の
下なので、かなり危険です。アイゼンつけて注意して歩きました。
指をさした穴がいくつかあります。その後はなだらかに下ります。
雪原出口がわからないので、ただ足跡を踏んで歩きます。山の
頭は雲に隠れています。雪原もたまに日がさしました。けっこう
長いです。何回か、雪がない樹間の道を通ります。
そして、今度は雪原を登ります。また汗をかきました。それで
も進みます。まだ駅から離れているから、人の声がしません。時
間だけが経っていきます。
旭岳の山容を眺めたいものです。うっすらとは見えました。や
がて山道から遊歩道に変わります。ここは水が流れていて、少し
でも濡らさないように必死です。雪の上だと突き抜けないように
します。そして人の姿が見えてきました。
ふたつの池がある夫婦池です。ここもまだ雪と氷です。それで
も池がわかりました。イソツツジの蕾がたくさんあります。これ
から咲くのでしょう。野鳥の観察をしている人も多くいました。
このあと姿見駅に戻り、少し休んでから、14時30分の便で
下りました。ふもとでは湿原の木道を歩いて、リュウキンカやミ
ズバショウの花を楽しみました。
帰路は忠別湖からの旭岳展望を楽しみました。スカッと雲が取
れたら、美しいでしょうね。翌日は十勝岳に登りました。
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